【2021年度】PR業界最新動向レポート

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世界各国を対象にしたグローバルPRレポート

2019年10月から12月にかけて、我々は、YouGov社と協力し、今日のPR業界で何が起こっているかを理解するための調査をしました。各国で活躍しているPR及びマーケティングの専門家3,700人から回答を集め、業界が直面している課題や変化、今後のトレンドについて詳細な分析・調査を行いました。

このブログでは、調査結果のハイライトをを紹介していきます。また、北米、ラテンアメリカ、北・南ヨーロッパ、中東、アフリカ、そしてAPAC地域のアンケート結果を反映し、インサイトも含めたレポートは、無料でダウンロードできますので、是非今後のPR業務に向けてご活用下さい。

これからのPRの役割とは?

デジタル革命はPR部門に大きな影響を与えました。 業界は、PRがデジタルマーケティングの成長に合わせ、これまでの従来型メディアモニタリングから更に適応する必要がありました。

この動きにより、PRの専門家は従来のPR業務だけでなく、より多くのタスクを自分の役割として認識するようになりました。 そして、メディアリレーションやプレスリリースといった業務だけでなく、SNS運用、コンテンツマーケティング、インフルエンサーマーケティング、SEO対応といった別の要素が含まれるようになりました。

PRに該当する役割

では、PRはマーケティングの一部になるのでしょうか? 答えは『No』です。この新しい動きは、PRのプロフェッショナルがマーケティングの仕事も把握することで、 更にクライアントの期待に応えることができることを示唆しています。そしてこれらの要素は、まだデジタルPRとして捉えられています。 アンケート調査では、メディアモニタリングは、依然として最も重要なPR業務の要素と見なされていました(はいと答えは回答率は52%)。 広報活動は進化していますが、コンテンツの作成、ストーリーのアイデア提案、報道の獲得といった基本的なスキルセットは変わりません。

PRの役割-素晴らしいストーリーを伝えること

今日のデジタルPRの専門家は、様々なプラットフォームやチャネル上で発信するコンテンツのアイディアを考え、データ・ドリブンな考え方で仕事に取り組み、デジタル化していく世界に対して、より効果的にストーリーを伝えられるスキルを求められています。


リンクを再利用するヒント

風評対策は、PR業務の基本の仕事です。デジタル化がより進行していく中、今日の風評被害のリスクは、オンライン上で野火のように広がる可能性があります。デジタルPRのプロフェッショナルとして、今後より信頼できるリスクモニタリングのツールが必要となってくることが予想されます。

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SNSがPRに与える影響とは

SNS運用とキャンペーンに関与しているPR兼マーケティングの担当者が非常に多いため(毎日SNS分析ツールを使用していると答えた人は全体の内44%)、PR部署内でもSNS分析ツールが重要なツールとして認識されてきています。

PR担当者がSNS分析ツールを使用する頻度

しかし、マーケティングとPRの職種が一緒になる前に、まだ別の道筋も見えます。 SNS分析を介してPRの価値を証明できるかについての意見は分かれました。 広告換算値(AVE)と答えた人は32%、アーンドメディアバリュー(EMV)と答えたのは、29%です。一方で、デジタルマーケティングの効果測定に向けた指標であるシェア・オブ・ヴォイスと答えた人たちは17%という、上記と比較して低い数値になっています。

シェア・オブ・ヴォイス-重要なPR指標

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デジタルPRキャンペーンの効果測定に使用される指標の例

また、今回の結果で明らかになった点として、多くの専門家がいまだに遅れをとっており、チャンスを逃している分野もありました。 マーケティング・PR専門家の3分の2は、PRの効果測定にSNS分析を活用していますが、他の分野ではまだ活躍していません。例えば、 リスクマネジメント(31%)とニュースジャッキング※ (15%)は、SNS分析の使用を増やすことでメリットが得られる2つの分野になります。

※ ニュースがピークに達する前に、情報を入手し、広報活動に活用する手法

 

ニュースジャッキングの事例

 

ニュースジャック-ニュースを拡散できる大きなチャンス

ニュースジャッキングを正しく行うためのヒント

今後数年間は、SNS分析がPRの役割に追加され、データ・ドリブンなPR戦略、リアルタイムの競合分析といったデジタルPRの力で、高速で徹底的された測定が可能になると予想されます。

複数のデータやツールを取り扱う際の注意点

新しい多面的な役割により、PRはより効果的にクライアントにサービスを提供できるようになる一方で、新たな課題も発生する可能性もあります。

一番大きな課題と言えるのは、信頼できるデータ元を見つけることです。A代理店は、複数のクライアントの期待に応えるために様々なツールに依存しています。アンケートの結果では、SNS分析を使用している企業の内27%は、クライアントのニーズを満たすために2つ以上のツールを活用しているとの回答がありました。

 

Nearly 50% of the global digital PR industry uses more than 1 social listening tool

複数のツールを使う場合、異なる形でデータソースとデータ収集がそれぞれのプラットフォームで提供されるため、分析対象のデータがばらばらになる可能性があります。 役割に合わせて必要な他のデータ(SEO、ウェブサイト分析、社にデータなど)と組み合わせると、PR部署は複数の異なるデータソースをモニタリングしなければならず、どれが正しい分析結果になるのかが分からなくなってしまうケースもあります。

このような課題に対してのソリューションとして、社内外データや、SNSデータを1か所に統合し、より完全なプラットフォームが今後増えてくることでしょう。

TalkwalkerのCustomer Data+は、この分野をリードしています。この機能を活用すれば、PRとして統合されたデータをもとにクライアントのニーズに答えていくことができます。

インフルエンサーマーケティング-PRとして優先するべき業務

インフルエンサーマーケティングは、企業にとって価値のあるプロモーション戦略の一つです。2020年には最大100億ドルの価値があると言われており、PRの専門家が手綱を握っています。 世界的には、調査対象の67%がPRの業務として認識されている中、米国などの地域では87%でした。

最も注目するべき点として、Instagramが業界に影響しなくなったということです。 B2C向けキャンペーンでは、Instagramを使用している人の68%に対して、70%の人がFacebookを使用してインフルエンサーマーケティングに関与していると回答していました。一方で、B2B向けのキャンペーンとのギャップも大きくなっています(Facebookが65%、Instagramが53%)。

また、インフルエンサーマーケティングに関して、かなりの割合でTikTokが使用されていることも判明しました。

インフルエンサーマーケティングに使用されるプラットフォーム-B2BとB2C

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最大のボトルネックはPRの予算にある

SNS分析やインフルエンサーマーケティングの重要さは、世界で活躍しているPRの担当者の方も感じているのが、今回の調査結果で分かりました。それでは、今すぐ行動に起こせないのはなぜなのでしょうか。業界は進化している中、最大の課題はこれまでと同じ、予算です。 調査対象者のほぼ半数は、予算上の制約により、SNS分析へのさらなる投資を妨げていると話しています。

 

予算-SNS分析を妨げる最大の課題

PRとして今後様な業務をこなしていかないといけないため、メリットが明らかな場合でも、彼らの持っている予算を割り当てていくことが更に厳しくなっています。

ただし、2020年以降に、全体の内60%は、SNS分析に対して予算を増加すると予測されているため、代理店はこの機会を利用してSNS分析に対する投資を増やしています。

デジタルPRの未来とは

PRとマーケティングのあいまいな境界線は、今後はなくなり、機会として捉えられていくことになるでしょう。これまでの従来の役割から、多様性のある業務に変わり、この動きは業界を活性化する新しい可能性をもたらします。 また、新しいツール、機能、そしてTikTokのような新たな頭角に伴い、業務の変革と更なる採用は続いていくでしょう。

そして、より多くのPRのプロフェッショナルがSNS分析を戦略に取り入れるにつれて、この業界は2020年以降も成長し続けることが予想されます。 今回のブログでは、PR業界最新動向レポートのハイライトを紹介しましたが、その他にも重要なインサイトがレポート内で記載されています。無料でダウンロードできますので、是非今後のPR業務に向けて、ご活用下さい!

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