2020年は歴史的に見ても予想外の一年になりました。ここから学ぶとしたら、予想できる事と予想外の出来事の両方に対して準備をしておくことの重要性ではないでしょうか。
新型コロナウイルスの話題に加え、社会問題や経済的影響などに関するテーマも引き続き増加傾向にあり、2021年では、それらのすべてに対して準備しておく必要があります。本レポートでは、デジタルマーケティング、SNS、ウェブ運用、PR・広報業界の最前線で活躍されている専門家から来年度におけるトレンドや動向予測の意見を取り入れております。
レポートを今すぐダウンロードする今年はHubSpot社と協力し、2021年におけるソーシャルメディア最新動向レポートを作成しました。レポートには下記の内容が含まれております:
第10位
UGC(ユーザー生成コンテンツ)はすでに定着化されたトレンドになりますが、それらがどのようにして作成され、シェアされるかはその時代によって変化が現れてきます。例えば、複数のコンテンツを編集して新たなコンテンツを生み出す 「リミックス」は、TikTokやKozi、Instagram Reelsなどのアプリを介して増加しています。リミックスとは、すでにあるコンテンツをユーザー独自のアイデア加えた上で、再構築し、表現することです。
2021年にはリミックスが活用される機会がさらに増え、ブランドは新たなオーディエンスとのエンゲージメントを構築し、その中で際立つコンテンツを作成するようになると予想されます。
Influencer Marketing Branded Content Marketing協会のゴードン・グレニスター氏は「UGCは、2021年には一流のブランドにとっての重要なリソースとなるだろう」と述べており、インフルエンサー社のCEOであるベン・ジェフリーズ氏 イは「動画こそがソーシャルメディアを支配するものになると思います」と予測しています。
第9位
たとえ2021年にパンデミックが解決したとしても、その影響は何年も続くでしょう。新型コロナウイルスの影は長引く可能性が高く、消費者がその影響を忘れることは難しいでしょう。
ブランドはこのことを念頭に置いてコミュニケーションを適応させる必要があります。2021年のトレンドは、新型コロナウイルスいまつわる4つのトピックによって作られるでしょう:
ATCデジタルアカデミー設立者のジャネット・マチュカ氏は、「私たちは、ソーシャルメディアのプラットフォーム上でのエデュテインメント(「エデュケーション(教育)」と「 エンターテインメント(娯楽)」を組み合わせた新しい教育の形)の増加を予測している。」と述べており、一方で、ビジネス・サクセス・コーチにてコンサルタント及びコンテンツ・マーケッターに従事しているリラック・バロック氏は「あなたの顧客となるのは誰なのかを再定義する準備をしよう。パンデミックはオンラインへの移行を加速し、それとともに、あなたの典型的な顧客は変わることになるだろう。」と話しています。
第8位
絵文字はもう忘れた方がいいかもしれません。デスクトップ上の画像ファイルを整理整頓しましょう。今やミームはコミュニケーションの手段の一つです。ミームは、コミュニティを巻き込むための楽しい方法として、インターネット上に広がっています。しかし、ミームはポジティブで可愛らしいものばかりではありません。どんなコミュニケーションでもそうすが、ミームはオーディエンスの考え方を操作するために使われることがあります。外部機関が選挙やその他の大きなイベントに干渉するような極端な行動を正常化するために使われることもあります。2021年には、ミームからブランドを守る準備をしておく必要があります。
第7位
2019年を振り返って、2019年がどれだけ良かったかを考えるのは簡単です。「古き良き時代」と結びついたポジティブな感情は、現在の感情を後押しします。ノスタルジアマーケティングの魅力は明らかです。それはあなたのブランドに強いポジティブな感情を結びつけ、センチメンタルな後押しをしてくれます。
不確実性や景気後退の時代には、消費者が現在の状況から気を紛らわせるために、より幸せな時代とのつながりを求めているため、ノスタルジアマーケティングはより頻繁に登場します。
第6位
マーケティングは双方向です。ブランドは、むやみにメッセージを発信し、効果を望むことはできません。そうではなく、消費者との会話とつながり、つまり消費者との会話を通じた関係性の構築、そして売上の創出が重要になってきます。
パンデミックは、このことを前面に押し出しています。顧客にとって、もはや販売は最優先事項ではありません。むしろ、情報、エンゲージメント、社会的課題がエンゲージメントと将来への原動力となっているのです。それらのストーリーにつなげることが、2021年には鍵となるでしょう。
Serial Marketer社の設立者であるデヴィッド・バーコウィツ氏は次のように述べています。「2021年にオリジナルで本物のブランドコンテンツに注目することは次のマーケティングの波を支配するだろう。」
第5位
新型コロナウイルスのロックダウンが実施されると、人々は気晴らしの別の形としてビデオゲームに目を向けました。フォーラムやグループはゲーム内やゲーム周辺で台頭し、様々なファン層に特化したコミュニティを形成しています。
プレイヤーがゲームからどのような恩恵を受け、現実世界で価値のあるスキルを身につけることができるのかを知るにつれ、2021年にはゲームに関連するコミュニティにブランドが注目するようになり、ゲームにまつわる汚名を晴らすことができるようになるでしょう。
Digitas社のソーシャル・ストラテジー・リーダーであるユーニス・イン・イルン氏は次のように述べています。「ゲームの視聴者はまだ未開拓ですが、ブランドにとって、ソーシャル・エンゲージメントの新しい取り組みを推し進めるのに効果的な経路となる可能性があります。」そしてシニア・ソーシャルメディア・アナリスト、フリーランサーであるラフール・ピライ氏は「最大のトレンドは、UGCとゲームの対話型式のコンテンツだと思います。このトレンドが成長する理由は、オンライン利用者のほとんどが、楽しいコンテンツと交流しエンゲージすることが好きだからです。」 と話しています。
第4位
あるものは循環し、時折、社会の意識に跳ね返ってきます。マーケティング手法も同様と言えます。コミュニケーションの専門家は、特に不透明な時代においては、突発的なアイディアよりも試行錯誤された手法に立ち返ることで、以前に見た戦術が突然復活することがあると言っています。
2021年には、ブランドが消費者を惹きつけるためのよりシンプルな方法に戻ることで、「昔ながらのマーケティング」が増加すると予想されています。
Markettiers社のMEMAマネージング・ダイレクターであるシェリル・キング氏は次のように述べています。「一連のポッドキャストを作ることは、物理的なオフィスを構えずに社内の聴取者の気持ちをとらえ信用度を構築するために効果的なやり方となることが分かっている。」
第3位
ソーシャルメディアのトレンドを見直すとき、あるプラットフォームがすでに退化しているとか、別のプラットフォームに買収されるだろうと話している人を多く見受けます。
今日、市場を支配している各ソーシャルメディアのトレンドについては、2021年以降も重要なものになると予測しています。彼らの多くは新しい機能を持ち、独自の方法でトレンドに適応しており、その重要性は今後数年で下降することはないと想定しています。
ソーシャルメディア・コンサルタントのマット・ナヴァラ氏は次のように述べています。「ソーシャルメディアの規制を議論したり熟考したりする時代は間もなく終わるでしょう。2021年、Facebookのような巨大テクノロジーは、ますます、政府や機関によって課される一連の新しい規則や規制に適応する必要があります。」
第2位
ソーシャルメディアは常に事実とフェイクの境界線を曖昧にしてきました。そしてコロナ危機は、フェイクニュースの問題を前面に押し出しています。
社会は不確実な未来に直面しており、この不確実な状況はフェイクニュースを作るの温床となっており、誤った情報が人々の人生に影響を与えるケースも増えてきています。2021年は、ブランドやソーシャルメディアが真実を強調し、「フェイクニュース」を消滅させることに焦点を当てる年になると予想されます。
作家兼Public Sector Marketing Institute社のCEOであるジョアン・スウィーニー氏は次のように述べています。「特に新型コロナウイルスにまつわるインフォデミックは、敏捷で反応が早く、信用できる透明なデジタル・コミュニケーションを必要とする。ソーシャル・リスニングは人々の感情をとらえフェイクニュースに対応するために必要不可欠である。」
第1位
当社の調査で定義されたトップのトレンドになります。2020年では、この社会的意識の高い世代(および将来のアルファ世代)が、ブランド、政治、社会全体に影響を与えていることがが明らかになりました。
企業は、メンタルヘルス、包摂性、社会正義などのトピックにもっと取り組まなければ、2021年以降時代遅れになる可能性があります。
The Social Intelligence Lab社のデジタル・ビヘイビア・サイエンティストであるジリアン・ネイ博士は次のように述べています。「ブランドの責任は注目の的になります。今まで以上に、私たちはブランドが、製品をマーケティングすること以上に目的や意義を示すことを必要としています。」
さいごに
VIZT社でインサイト・ストラテジストに従事しているクリスティーナ・ガーネット氏は次のように述べています。「パンデミックは私たちにつながるための新しいチャンスを作り出し、ブランドはそれらの絆を育む重要性を見出すだろう。ブランドはもっとソーシャル・リスニングをし、なぜ顧客が彼らにエンゲージするのかより理解するためにリサーチする必要がある。」
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